標準コース受講、クリアが必須要件の「上級MTB講習」。
ルートプランニング、安全管理、走行管理、ライドスキル、ツアー参加者スキルチェック、ガイドスキル全てに数段上のレベルが求められる。
標準コース同様、座学+難易度を上げた増設コースにて講習実施。
この増設コース、ダウンヒルかつ落差のある箇所、コース取りにより走破が厳しくなる狭小路急カーブなど、テクニカルな設定であった。
上級MTB講習のトレイルコース増設については、Mattのリクエストにより和田氏と西原氏が中心となり打ち合わせ、早朝から数時間かけてコースの整備を実施したと聞いている。この場をお借りし、重ねて感謝を申し上げたい。
Day1(5/12)
当日は雨。標準コース同様、座学中心の初日。標準コースでも活用したテキスト、より深掘りした内容でMattによる解説。バイクスキルチェックの様々な動きを動画で。自転車に乗りながらの停止、再始動、前輪を上げたり、後輪を上げたり、その他バニーホップ等々。
これらの動きが安定して出来ることは、トレイルライド中の様々なストラクチャーを自身が安全に走行し、ツアー参加者が安心してその後を走れるという余白が生まれるのであろう。日々のMTBライドの必要性を痛感する。
午後は天気が回復、バイクスキルの様々なアクションを実践。受講者みなさん笑顔でチャレンジする姿を見るにつけ、新しいことを覚えることは楽しい事であると再認識。
今後実施するであろうMTBトレイルツアーも、参加者のみなさんにこれらの「楽しさ」「笑顔」を提供できるようになりたいと強く感じた。
Day2(5/13)
午前は増設されたテクニカルな研修コースを、Cycling UK基準のツアー催行目線で解説、実践しながら実走行。こちらも、ツアー参加者のスキルチェックの手法、コミュニケーション手法の解説、実践。
増設コースは勾配も急で道幅も狭く、前輪と後輪の内輪差を理解してトレースするスキル、精緻なバイクコントロール、バイク上の自分自身の重心コントロールが必要であり、MTBライドスキルを磨くモチベーションの湧くコースであった。
参加者のスキルチェック、ツアー催行中には「参加者がhappyであるかどうか」を常に確認しながら、たとえば周回コースがあるなら「上級者にはトレイルを周回する」「自分には難しい、と感じている初級、中級者に対してはあまり無理させない」などの判断も必要、とMattの解説。
ツアー参加者は決して「無理です」などとは言わず、「大丈夫ですか?」と聞けば「大丈夫です」としか答えない。これらはオンロード主体のこれまでのツアー運営経験上多いに頷けるところであり、特に自然相手のトレイルライドツアーではより意識を高める必要があるのであろう、と実感した。
午後は地図読み実践編、HOTEL TAITO庭園エリアにて実物コンパスを活用し、東西南北(0度、90度、180度、270度)に進みコーンを置く、というもの。
スマホ全盛の現代、スマホナビやデジタルマップに慣れている我々としては、アナログコンパスを実際に用いて「進行方向を調べ、進む」行為は新鮮であった。
スマホ電池が切れた、もしくは無い状態で「現在地を把握」し「迷わず参加者を誘導」する為にはこれらを知識として持つだけではなく実際に使える様になっておくべきと痛感。
講義終了後、数名で新コース再確認のテストライドへ。それぞれ自身担当区間のルートを確認、どのタイミングで何を参加者に伝えるか、テールガイドとの連携等のチェックを実施。
Day3(5/14)
天候は良好、午前はHOTEL TAITO近隣の空き地から模擬ツアースタート。参加者スキルチェックやゲームなども実施。みなさんそれぞれの区間を個性も織り交ぜつつテールと協調しながら走行。
難易度の高いルートではバランスを崩して足をついたり、転倒する者もいたが皆それぞれ実力を発揮。怪我なく無事、模擬ツアー終了。
屋内に戻りMattによる確認解説、評価により合格、次のチャレンジへの準備期間となった者それぞれであったが、総じて皆新たなスキルを獲得しこれからの各人のサービスへ即実践できることが大いにあり、実りのある講習であった。