5/15(土)-16(日)、茨城県土浦市のりんりんポート土浦において開催されたサイクルインストラクター養成講座受講しましたのでレポートします。
初日の最初のセッションは「他己紹介」から始まりました.
え? 他己紹介って何? 何するの?
参加者は5名,3名と2名の2グループに分かれ,グループ内で話をした後,自分では無い他のメンバーの紹介を廻り持ちでする,それが「他己紹介」でした.
その後も講義以外の全てのセッションはグループ内で議論して決めて行く方式で,大枠だけ指定され,自主性,自発性で進めます.講義も講師の問いかけに応じてみんなで議論し,納得していくプロセスです.
二日間の講習の目的は,「子供たちを,1~2時間で,楽しく安全に自転車に乗れるようにする」ためのプログラムを,計画し,実行できるインストラクターとなることです.
子供たちには最初にヘルメットの被り方,バイクチェックのやり方等は教えますが,「講義」はせず,実際に自転車に触って,動かして,何を感じて貰うか,が全てです.そのためにこの講習も,講義で必要最小限の基礎知識を知った後は,実習が中心となります.
自転車に乗れるようになる「レベル1」の実習は,足で蹴って進むランバイクを使います.講習生は,子供たちにして貰うゲームを考え,ペダルを外してサドルを下げてランバイク化した自転車で自分でやってみますが,これが中々楽しい.童心に帰ってわいわいとやっていると,これなら子供たちがすぐに自転車に乗れるようになるだろうな,と納得できます.
道路に出る「レベル2」は,実際の街,公道で実習をしますが,これも自分たちで,どこでどんな走りを子供たちにして貰うかを考え,子供たちの代わりに講習生に実際にやって貰い,フィードバックします.その後,子供役をした他の講習生からインストラクター役へのフィードバックや,講師との議論などしていきます.
ここでも,必要要件や推奨要件,つまりインストラクターは全員が見通せる立ち位置に,とか,子供たちも他の子供の走るのを見れるように,とかは最初には指示されません.受講生たちの計画段階の議論で気付けば良し,実際に実習する前にコメントして可能なら計画を修正して要件を満たすよう努力する,とのスタンスです.現実の教室でも色々予測しない事は起きるし,現実に合わせた柔軟な対応が必要です.
今回も住宅街で実習していたら,住民の方より「この辺をあまり走り回らんでくれ」と苦情を頂きました.子供たちを連れての実習だと笑って見ていてくれても,大人が群れていると怪しい集団と見られます.子供たちには大きな声ではっきり言わなければいけませんが,ご近所迷惑も考えて場所を選ぶとか,移動しつつ,とかの配慮も大事と思いました.
あっという間に二日間の講習は無事に終わりました.受講生からは,良く構成されている,自分で考える重要性,リスクと危険とは違う,目的の明確化が大事,CPA(児童保護)の重要性,等々の発見についての感想が有りました.
これでスタートラインに立ったのだと思いますが,実際に子供たちと向き合うとまた色々と教えられるのでしょう.
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以上
池浦 JCTA認定サイクルインストラクターB