これまで余り自転車に乗って来なかった方々も新型コロナ感染防止対策の一環として、自転車で通勤することをご検討になっておられるかも知れません。そんな方のための自転車通勤ガイドを作成しました。
感染対策だけでなく、健康的ですし環境にも優しい自転車通勤ですが、いざ始めようとなると、本当に自転車で通勤して安全なのか、一体どの道を走ったら良いんだろう、など不安や戸惑いを感じる方も多いと思います。そんな初心者のための自転車通勤ガイドです。
通勤ルートを決める
自転車通勤と言うと、「したいけど、でも安全な道もわからないし、交通量が多い道を走るもの心配だし・・・」と言われる方が多いです。もし、危険な箇所を避けて安全なルートを引くことができれば、心配が一つ減ります。最短なルートは幹線道路を通ることですが、ちょっとだけ脇道や裏道を辿れれば、快適に走れるはずです。ルートを引くにはプランニングアプリが便利です。日本ではStravaやRide withGPSなどを使う人が多いですが、初心者の方であれば、Ride with GPSが使い易いと思います。
Ride with GPSで検索をかけると多くの方が日本語で使い方の解説をして下さっています。ルートを引くだけであれば無料です。Ride with GPSの特徴は交通量の多い道を避け、ひたすら脇道・裏道を選ぶことです。生活道路を選択することが多いので、乗り慣れた方にとっては脇道からの飛び出しなど走りにくい部分もありますが、初心者で交通量の多い場所を避けてゆっくりと安心して通勤したい場合には向いていると思います。現在地と目的地を入れると自動でルートを引いてくれます。(ナビゲーション機能は有料となりますが、スマホにダウンロードし、ルートを決める期間だけ一時的に有料サービスを利用すると言うのも一案です)
同僚に一緒に走ってくれるよう頼む
会社には既に自転車通勤をしている人がいるかも知れません。もし自宅が近いのであれば、慣れるまで1週間ほど一緒に通勤してもらうよう頼んでみましょう。そう言う人であれば、交通量の少ない良いルートや近道を知っているはずです。まずは周りの人に聞いてみましょう。
また、一緒に走ってもらえばその人の通勤時の服装や自転車装備なども参考になります。親切な人であれば、初通勤の前に親身になってあれこれ教えてくれるでしょう。あとは、あなたの意欲だけです。一歩を踏み出せば自信がついてきます。
始めは時差通勤を、そして、朝一にミーティングを入れない
自転車通勤は、締め切りが迫っている時など決して忙しい時に始めてはなりません。また、朝一にミーティングを入れないようにします。プレッシャーが少なく仕事に余裕がある時に始めるようにしましょう。できれば自転車通勤初日は、少し遅めに出勤できるよう上司に交渉してフレックスとするのも一案です。
週末に一度試走しましょう
少し道路が空いている週末に試走しましょう。試走することで、ルート確認と所要時間を推し量ることができます。ついでに勤務先近くのカフェなどでゆったりするのも、いつもと違った感覚を楽しめます。
着替えを準備しましょう
勤務地が近ければ、会社に到着してちょっと体を拭いたりしてすぐに仕事に取りかかれますが、もし、会社にシャワーなどの設備があるようであれば、着替えを持って行き、シャワーを浴びてフレッシュな気持ちで仕事に取り掛かることができます。また、雨などもありますので、常に着替えを準備しておく方が良いと思います。
シャワー施設やロッカーを探しましょう
会社の近くにシャワーやロッカーの施設があれば、非常に便利で、ストレスなしに気持ちよく仕事に取りかかることができます。
一度に全てできなくても・・・
自転車通勤に切り替えると言うのはかなり大きなチャレンジかも知れません。なので、一気に切り替えるのではなく、時間をかけて少しずつ準備をしていくのが良いと思います。例えば、1日目は距離を短くして、あとは電車を使うなどして少しずつ距離を伸ばして行きます。最近はシェアサイクルなどもあちこちにできているので、それを使うのも良いかも知れません。あるいは、毎日ではなくて、週に1日だけ自転車通勤をして少しずつ走る日を増やして行くなど。自転車通勤への切り替えは大きなチャレンジですが、無理をせずに少しずつ進めて行くようにしましょう。
自転車にライトをつける
残業で遅くなったり、日が暮れてからの帰宅もあるので、必ずライトはつけるようにします。
注)夜間走行時の灯火については道路交通法で定められています
〜第五十二条 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
日中でも視界の悪い時は、灯火するようにします。また電池の残量を乗る前にチェックし、電池などは予備を携帯しましょう。
ライトの色については、前照灯は白色又は淡黄色、尾灯については赤、または橙です。詳細については、各都道府県で定めていますので、ご確認ください。
例)東京都
前照灯は、白色又は淡黄色で、夜間前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有するもの。
反射器材は、夜間、後方100メートルの距離から自転車の前照灯で照らして、その反射光を容易に確認できるもの。
自分に優しく、そして自転車に乗ることを楽しみましょう!
もし、自転車で行こうと思っていた日に、天気が悪かったり、または乗る気分にならなかったら、無理をしないでおきましょう。また別に日にすれば良いだけのことです。自転車で行くつもりだったのに、行けない、行く気にならなかったことで自分を責めることはありません。自転車通勤は自転車に乗ること自体を楽しむ気持ちになれることが大事です。また、それで心身の健康につながればそればベストです。
presented by Cycling UK and JCTA